レンタカーで交通事故、初心者が知っておくべきポイント

レンタカーで交通事故、初心者が知っておくべきポイント

レンタカーで交通事故、初心者が知っておくべきポイント
自動車運転、事故は自分で起こさなくとも事故は起きます。
自分の車ではなくレンタカー利用時に事故をおこしてしまったらどうなるのでしょうか……。
レンタカー利用で覚えておいておく大切な、レンタカーで事故を起こしてしまった時
ここでは初心者が知っておくべきレンタカーで事故に対するポイントについてお伝えします。

レンタカーで交通事故、初心者が知っておくべきポイント

レンタカー利用にもさまざま、とても便利なのレンタカー。
旅行でレンタカーを利用する時、電車の時刻表を気にすることなく好きなルートで観光地巡りができてとても便利ですよね。
旅行上手な方はレンタカー屋さんの「お得意様」になっている人も多いのではないでしょうか。

そんなレンタカーお得意様でもあまり気にかけないのがレンタカーでの事故

レンタカーで事故を起こす前に備えて置きたい知識を4つのポイントに分けてお伝えします。

  1. 安心してレンタカーを利用するためには
  2. レンタカー交通事故その時の対応
  3. レンタカー交通事故で使える補償と保険
  4. レンタカー交通事故を起こした責任は?

この4つのポイントをおさえた上でレンタカーライフを楽しみましょう。
備えあれば憂い無し!

レンタカーで事故、知っておきたい4つのポイント

レンタカーで交通事故を起こしてしまったら…知っておきたい4つのポイント

レンタカーで交通事故が起きてしまうと、タクシーやバスとは違い運転していた自分の責任で解決しなければならなくなります。

安心してレンタカーを利用するため、ご旅行への出発前に知っておきたい4つのポイントについてご紹介

安心してレンタカーを利用するためには

安心してレンタカーを利用するための注意事項

やってはいけない運転・初期対応について整理しておきます。これらの事項に該当してしまうと、多くのレンタカー屋さんで保険利用ができなくなるため注意してください
(つまり、発生した損害を全額負担しないといけなくなるということです!)。

  • 出発時に申請していない人が運転して事故を起こしてしまう
  • 無免許運転、飲酒運転によって事故を起こしてしまう
  • レンタカーの延滞中に事故を起こしてしまう
  • 警察に連絡しておらず事故証明書がない
  • レンタカー屋さんに連絡しない
  • 勝手に相手と示談してしまう

    レンタカーで交通事故その時の対応

    レンタカーで交通事故を起こしてしまったときの初期対応
    今まで紹介した責任の内容や保険制度を踏まえ「レンタカーで交通事故を起こしてしまったときの初期対応」についてご案内します。

    車を安全な場所に移す、怪我人の確認、救急車の手配、警察への連絡といったことが最優先なのは、普通の交通事故と同じです。

    さらに、レンタカーで交通事故を起こしてしまった場合には、車を貸してくれたレンタカー屋さんにも必ず連絡してください。今後の対応について相談できますし、レンタカー屋さんへの連絡が保険利用の条件になっていることも多いからです。余裕があれば、自家用車の任意保険会社に連絡して、保険適用の有無を確認しておいてもいいかもしれません。

    レンタカーで交通事故で使える補償と保険

    レンタカーによる交通事故で使える保険

    レンタカーによる交通事故は普通の事故とはことなる責任が発生します。
    だからことレンタカーの保険について知っておく必要があります。

    1. 対人補償・対物補償・車両補償
    2. 免責保証制度(CDW)
    3. ノン・オペレーション・チャージ(NOC)
    4. 自動車保険の特約

    対人補償・対物補償・車両補償

    まず、多くのレンタカー屋さんで基本プランに含まれているのが「対人補償」(他の人に怪我をさせてしまった場合の補償)、「対物補償」(他の人の車などを壊してしまった場合の補償)、「車両補償」(借りた車が壊れてしまった場合の補償)の3つの保険です。これらの保険は非常に重要なものなので、レンタカーを利用される際に必ず内容を確認しておきましょう。

    「対人補償」については、無制限に補償してくれる内容であることが多いです。一方、「対物補償」についても、無制限のものもありますが、3,000万円までなどと上限のあるものあります。「車両補償」については、通常車両時価額までとされているものが多いです。

    また、「対物補償」・「車両補償」については、通常、「免責額」が定められています。支払わなければならない賠償額のうち、免責額までは利用者が支払い、それ以外の部分はレンタカー屋さんが支払う、ということです。

    この免責額は、「対物補償」・「車両補償」それぞれ5万円ずつと定められていることが多いため、互いの車が壊れるような事故を起こした場合、10万円程度は支払わなければならないことになります。

    10万円もけっして安くはない金額ですが、互いの車の修理費用総額はその何倍、何十倍になることもあるため、これらの基本的な保険に自分が加入できていることを確認した上で出発することが大切です。

    免責保証制度(CDW)

    結局10万円は負担しなければならないのか…とご不安な方にオススメなのが、「免責額」も免れることができる「免責補償制度(CDW)」です。事前に24時間あたり1,000円程度で加入できますので(たとえば1泊2日の旅行ならたったの2,000円!)、ご不安な方は検討されてはいかがでしょうか。

    「ノン・オペレーション・チャージ(NOC)

    もっとも、この「免責補償制度」に加入していても、レンタカー屋さんがしばらく車を使えなくなる「営業損害」については補償してもらえません。通常は「ノン・オペレーション・チャージ(NOC)」という名称で、自走できる場合は2万円、自走できないほど壊れていると5万円など、定額の支払いが定められています。

    自動車保険の特約

    これらのレンタカー屋さんとの契約に基づく制度とは別に、自家用車の任意保険に他車運転危険補償特約がついていたり、ドライバー保険に入っている方は、それらの保険によっても支払いを肩代わりしてもらえる可能性があります。

レンタカーで交通事故を起こした場合の責任

レンタカーで交通事故を起こした責任は?

レンタカーで事故を起こした場合、次のような責任が発生します。

  1. 刑事責任
  2. 民事責任
  3. 行政上の責任

刑事責任

交通事故によって怪我をさせたり、さらには相手が亡くなってしまったような場合には、刑事責任を負う可能性があります。単純な不注意で起きた事故で人を死傷させると、通常は「過失運転致死傷罪」(自動車の運転により人を死傷させる行為等の処罰に関する法律 第5条)に問われることになります。

その法定刑は7年以下の懲役若しくは禁錮又は百万円以下の罰金(編注:平成29年4月24日現在)と、けっして軽いものではありません。

民事責任

そして、怪我した相手の治療費や壊れた車の修理費用を弁償しなければならないのは、通常の事故と同じです。

さらに、借りていた車も壊われてしまった場合には、レンタカー屋さんに生じた損害も賠償する必要があります。車自体の修理費用や、車の修理が終わるまでの営業損失(その車を貸すことで得られたはずの利益が失われた、という意味です)、などが考えられます。

もっとも、このような「お金を支払う責任」については、保険によって支払いを肩代わりしてもらえる可能性があります。

行政上の責任

このような刑事責任とは別に、たとえ交通違反がなくても、事故を起こしたこと自体によって違反点数が付加され、場合によっては免許停止などにつながってしまいます。

まとめ:レンタカーで事故を起こしてしまったら

レンタカーも安全運転で

いかがでしたか?
簡単ではありますが、レンタカー利用から生じる複雑な責任と、その対処についてご案内させていただきました。

もういちど4つのポイントを繰り返します。

  1. 安心してレンタカーを利用するためには
  2. レンタカーで交通事故その時の対応
  3. レンタカーで交通事故で使える補償と保険
  4. レンタカーで交通事故を起こした責任は?

最終的にはレンタカー店でどのような契約で車を借りたのかが重要なので、補償内容などは出発前に一度、パンフレットや店頭でご確認いただくことをオススメいたします。

ご旅行にレンタカーを利用される際はこれらの点にご留意いただき、素敵なサマーバケーションをお過ごしください(もちろん、安全運転で!)。